第54回・京の冬の旅…光照院 樹齢500年の五葉松

三時知恩寺から地図を見ながら「光照院」へ。冬の旅18年ぶりの公開とか。



「光照院」は現在、浄土宗知恩院の尼門跡寺院です。



石碑には「持明院仙洞御所跡」とあり、鎌倉時代の上皇の御所でした。

ここを拠点として第89代後深草天皇(ごふかくさてんのう 1243〜1304)から第100代・北朝第6代後小松天皇(1377~1433 一休さんの父?)に至る系統は「持明院統」と呼ばれます。



南北朝時代(1336〜1392までの 56年間)の1356(延文元年)、第92代伏見天皇または第93代後伏見天皇の皇女・進子内親王(しんし・ますこ )により創建されました。

もとは室町一条北にありましたが、応仁の乱後、第103代後土御門天皇(ごつちみかどてんのう 1442〜1500)よりこの地を賜ったとされますが、度々焼失しています。



門の奥に見える三角屋根の建物は昭和天皇の即位大典の時に集まる場所として使われた建物の一部を移築したもので「常磐会館」と呼ばれています。残念ながら撮影は外観のみです。



拝観券の写真は昭和43年に再建された本堂です。

なお、「旧常磐御所」とあるのは、1789年に第119代光格天皇(1771〜1840)より与えられました。

ご本尊は清凉式釈迦如来(立像)さまです。

田能村直外(たのむらちょくがい 1997年に93歳で没)が描いた80面の花天井に心やすまりました。

花天井の一部には四君子が描かれています。

蘭・竹・梅・菊

蘭の品格、竹は寒中でも青々として真っすぐ伸びるように、梅は春の訪れを告げ、菊は邪気を払います。

それらの草木を君子(徳や学識、礼儀をそなえた人)として称えた言葉です。

吉祥文様(縁起がいいとされる動植物や物品などを描いた図柄)として、着物や帯に使われます。

そして、何よりも書院庭園にある樹齢500年の門跡手植えと伝わる五葉松は圧巻でした。

進子内親王は華道に堪能であり、その影響で光照院を家元とする華道「常磐未生流(ときわみしょうりゅう)」が生まれました。

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