金閣寺その2…金箔なしの一層
- 2020.07.30
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門をくぐると右手に、

京都ばあばで度々登場している「浄蔵貴所」の供養塔がありました。
天台宗の僧・浄蔵貴所(じょうぞうきしょ 891〜964)は12歳で出家。
加持や祈祷に優れ、神通力で八坂の塔の傾きを直すなど様々な奇跡を起こしました。
この塔にお参りすると浄蔵の不思議な力によって願い事が叶うとか。
でも、なんで、金閣寺に?

なんとも贅沢に、一瞬でしたが金閣寺を独り占め…です。
室町幕府第3代将軍・足利義満(1358~1408)は金閣を中心とした庭園⇒極楽浄土をこの世に現したと云われます。

方丈北側にある「陸舟の松(りくしゅうのまつ)」です。
義満が盆栽から育てて手植えされたと伝わる五葉松です(樹齢600年?)。
大原・宝泉院「五葉の松」
洛西・善峯寺「游竜(ゆうりゅう)の松」
とともに京都三松のひとつです。
陸舟の松は西向きで西方浄土へ航海しようとしているとか

舎利殿は、
【一層⇒法水院/ほっすいいん】
寝殿造で宝冠釈迦如来や足利義満坐像を安置
【二層⇒潮音洞/ちょうおんどう】
武家造で岩屋観音や四天王像安置
【三層⇒究竟頂/くっきょうちょう】
禅宗仏殿造で床のみ漆塗りであとは金箔。
仏舎利を収めた厨子を安置

金閣寺は昭和25年7月2日、見習い僧侶・林養賢の放火で焼失(5年後に再建)。
事件後、彼の母は保津峡に飛び込み自殺。
彼は7年間の服役刑の処分を受けますが、恩赦で出所後に肺結核で病死しました(享年26歳)。
1987年、7億4000万円をかけ漆の塗り替えおよび約10cm四方の金箔20万枚の張り替えが行われました。
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