福王子神社…班子女王
- 2021.06.30
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バスで通過する度に気になっていました。
仁和寺を西へしばらく歩くと、
「福王子神社」があります。
主祭神は班子女王(はんし/なかこ 833または853~900)。
第50代桓武天皇の孫、そして、第58代光孝天皇女御および仁和寺初代住職・宇多法皇の母にあたります。
1644年、徳川家光(1604~1651)と覚深法親王(かくしんほっしんのう 1588~1648 第107代後陽成天皇第1皇子 仁和寺第21世門跡)が社殿を造営。
班子女王の陵墓が付近にあったことから女王を祀り、福王子神社となったとされます。
福王子は班子女王が4男4女と子宝に恵まれたことに由来します。
本殿左手は夫荒社(ぶこう)があり、平安時代に洛北の氷室から宮中に氷を献上する習わしがあり、運搬の際の安全を祈願したと云われます。
897年、元服と同時に即位した孫・醍醐天皇に娘の為子内親王(叔母と甥の関係)を入内させます。
一方で妹の穏子(885~954)を入内させようとした藤原時平の画策を停止するように宇多上皇に命じたとされます。
899年、為子内親王が出産後没すると、穏子の母の怨霊によって死んだとの噂が流れ、班子女王はますます不愉快になり、穏子の入内を拒み続け…入内は班子女王没後の901年でした。
その後、穏子は第61代朱雀天皇、第62代村上天皇の生母となります。
再び仁和寺の前を通り、
嵐電北野線・御室仁和寺駅に戻り帰途につきました。
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